せとうち志々島移住日記

東京生まれ・東京育ちの元プログラマー。父母ヶ浜で有名な香川県三豊市に属する離島・志々島(ししじま)に移住した新米島人です。 その日常を綴って行きます。

第97話.牡蠣のお仕事~前編~

移住前の事。

志々島の不思議娘がお隣りの粟島で牡蠣の養殖のバイトをしていて、移住したらやってみないか?という話を貰いました。

直後にその漁師さんの元を訪ねてご挨拶をし、タイミングが合えばお手伝いすると約束して、その場はお別れしました。

がしかし、いざ移住してみるとやる事が満載(*_*)

粟島のお仕事を引き受ける余裕は全く無く、2年の月日が流れました。

そして今年の4月。
新型コロナウイルスの影響で予定していた紫出山のバイトが無くなり、時間がポッカリ空いてしまいました( ´~`)

そんな折、粟島で牡蠣の仕事が有ると誘われ、遂に2年越しの悲願?を果たす時がやって来たのです(笑)

写真中央に見える「浮き島」が今回の職場。


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主な作業は、垂下連(すいかれん)という仕掛けを作る事です。

一口に垂下連と言っても色々なタイプが有る様です。
ここで作られるのは、牡蠣の幼生が付着したホタテ貝を、一定の間隔を空けてロープに挟み込んだ物です。


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具体的な手順を説明しますと、先ず写真右の空気入れの様な道具を使います。


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「くちばし的な部分」を、編み込まれたロープの隙間に突っ込んだ状態でペダルを踏むと、「くちばし」がガパッと開きます。

それによって広げられたロープの隙間にホタテ貝を挟み込んだら、手でロープを捻って締め直し、輪ゴムをくるりんと引っ掛けて固定。


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1本のロープにつき20~23個のホタテ貝を、上記のやり方で挟み込んで行きます。

「輪ゴムをくるりん」と書きましたが、こればかりは上手く説明する事が出来ません(苦笑)
牡蠣の幼生がトゲトゲしていて輪ゴムが切れたりするので、ここが一番難しい所だと思います( ´~`)

僕を含めたアルバイト3人と漁師さん2人の合計5人で垂下連作りを行いましたが、ホタテ貝は約2万枚(*_*)

その為、正確且つ迅速な作業が求められました。

とは言え、初めての場所で初めての作業。
慣れるまではそれなりの時間を要しました。

それでも容赦無く、「間隔が狭い!」「もっと早く!」という声が飛んで来ます。

加えてこの頃はまだ寒暖差が激しく、雨風の中で作業を行う事も有り、ハートが折れそうになったりもしました(苦笑)

でも最終的には、そこそこのスピードで出来る様になったんじゃないかと思います。


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次回は、垂下連を養殖筏に吊るす作業についてお話します。