せとうち志々島移住日記

東京生まれ・東京育ちの元プログラマー。父母ヶ浜で有名な香川県三豊市に属する離島・志々島(ししじま)に移住した新米島人です。 その日常を綴って行きます。

第145話.そして神戸~後編~

濃厚接触者の2人はいずれも日本人。
1人は陰性でしたが、残るもう1人は…陽性でした(以下、A氏)。

インド人を警戒していたのに、まさか日本人に足元をすくわれるとは…(~_~;)

A氏は、発熱や咳といった症状は何も無いとの事でしたが、船内でA氏と接触して感染した人が居るとして、その人も大丈夫とは限りません。

何より、遥か太平洋沖を航行する密室空間での出来事です。
まともな医療は施せないし、下手すればパンデミックにもなりかねないと、関係者は戦々恐々としたでしょう。

A氏は個室をあてがわれて、隔離されました。
近しい人から伝染された側とは言え、ワクチン接種もせずに乗り込んで来たらしく、何ともはた迷惑な人です( ´~`)

がしかし、どんなに腹が立とうとも、非人道的な扱いをする訳には行きません。
ちゃんと食事も与えられます(  ̄▽ ̄)

で、A氏が使った食器を洗う大役を、巡りめぐって僕が仰せつかる羽目になりました(苦笑)

もちろん洗剤で洗いますし、僕の手も泡まみれです。
だから、別に問題無いだろうとは思うんです。

思うんですが、いざ「現物」を目の前に突き付けられると…良い気はしませんよね(^^;

発覚から2日後。
一旦神戸港まで引き返し、乗組員全員のPCR検査が行われる事となりました。


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テスト半ばで神戸港に立ち寄るなんてのは、異例中の異例です。

正確に言うと、港沖合に停泊した船まで検査キットが運ばれて来て、検査も船内で行なう為、船からは降りません。

ただ、検査と言っても医療関係者が来てくれる訳ではなく、ポーンと検査キットを渡されて、「後はよろしく!」という感じでした。

それを取り仕切る船員さんも、検査結果が出るのがいつ頃なのかも分かっていないご様子で、こんなノンビリしてて大丈夫かいな?と不安を覚えました(苦笑)

何せ、陽性者が複数見付かった時は、テスト航海を即刻打ち切るなんて噂も有った位です。

検査は唾液の採取のみ。
自分で綿棒的な物を口に含んで、5分経ったらカプセルに入れて提出という簡単な物でした。

ちなみに志々島住民の僕は、集団接種でいち早くワクチンを打っています。

もちろん、だから大丈夫とは言い切れません。
万が一、調理スタッフから感染者が見付かった場合、その後も航海を続けようと思ったら、全員毎食カップラーメンです(笑)

結果が出るのは明日か?明後日か?
いつまで待たされるのかと、やきもきしていました。

しかし意外にもあっさりと、半日程度で検査結果が出ました。

結果は…全員陰性!

これで感染拡大の心配は無くなり、一安心です(^^;

問題のA氏は神戸を発つ前に下船したので、僕の「専属皿洗い」もお役御免となりました(苦笑)

コロナ騒動でテストのスケジュールは押せ押せだったそうですが、何とか巻き返して期日までに終了。

予定通り、船主側に船を引き渡せましたとさ。

神戸港で下船した後、少しは羽を伸ばしたい気持ちも有りましたが、コロナを持ち帰らない様、真っ直ぐお家へ帰りました(笑)