せとうち志々島移住日記

東京生まれ・東京育ちの元プログラマー。父母ヶ浜で有名な香川県三豊市に属する離島・志々島(ししじま)に移住した新米島人です。 その日常を綴って行きます。

第146話.そして神戸~余談編~

前後編に分けてお届けしたタンカーでの出来事。
実を言うと、個人的にはコロナより深刻な問題が起きていました。

それは…僕が歯ブラシを持参しなかった事です(~_~;)

が、決して忘れた訳ではありません。

出発前日に食材その他を船に積み込み、近隣のホテルに一泊。
そして翌朝に出港、というのがこの仕事の通常の流れでした。

ホテルのアメニティーに歯ブラシは必ず有るので、それを持って船に乗ろうと僕は考えていました。
航海を終えたら捨てて帰れば良いので、最近はこのやり方が気に入っています。

ところが今回は、タンカーの出発地も異なり、ホテルへは行かずに初日から船に泊まってそのまま翌日出港、というイレギュラーなものでした。

同乗した社員さんは、以前その説明をしたと言っていましたが、そこは言った・言わないの世界で、真実を追求した所で後の祭りです(苦笑)

それはさておき、もちろん志々島には歯医者なんて居ません。

虫歯になって治療費が掛かるのも嫌ですが、何より通院で時間を取られたくないので、常日頃から食後は15~20分歯磨きをしています。

そんな僕にとって、これは死活問題(*_*)

ちなみに歯磨き粉は持っていましたし、人から恵んで貰う事も出来るので、その点は問題無しです。

そうこうしている内に、ふと持参したスーツケースの中を漁ってみると、2本の綿棒を発見しました。
これも以前、ホテルのアメニティーとして持ち帰った物です。

その綿部分で歯磨き粉を泡立て、歯を磨けないだろうか?と考えました。

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いざやってみると、最初は悪くありませんでしたが、本来水に濡らして使う物ではない為、綿も棒も徐々にグズグズに(~_~;)

これを日持ちさせるのは難しいと、2日間で断念しました(^^;

次に目を付けたのが、爪楊枝。
食堂に常備されているので、数は充分有ります。

使った後、先端が摩耗して毛羽立つので、それで歯をゴシゴシ出来ないものかと考えました。

しかしこれも、歯の裏側や奥歯となると満足なケアを出来ないのが実状でした( ´~`)

それを気の毒に思ったのが、同僚のベテラン男性。

乗組員の人達とも顔馴染みなので、誰か歯ブラシを余分に持っていないかと、片っ端から聞いて回ってくれました。

しかし、10日間足らずの航海に歯ブラシを2本持って来る様な変わり者が居るはずもなく。

「まあ、仕方無いよな…」と、諦め掛けたその時。

船主側の例のインド人達の中に、予備の歯ブラシを持っている人物が見つかったとの知らせが!!(゜ロ゜ノ)ノ

そして僕に、快く譲ってくれました。

神様、仏様、ガンジー様ーーー!!(涙)

船に乗る前は煙たがっていたインド人に救われる日が来るとは、正直思わなんだです。

船主側は、受け渡された船に乗って航海を続けるんですね。
だから、余分な歯ブラシを持っていたのではないかと推察します。

それからは、心置きなく歯を磨けました。

くしくもPCR検査で、事前の歯磨きが義務付けられていたので助かりました(苦笑)

いや、爪楊枝でもそこそこイケてましたけどね!