せとうち志々島移住日記

東京生まれ・東京育ちの元プログラマー。父母ヶ浜で有名な香川県三豊市に属する離島・志々島(ししじま)に移住した新米島人です。 その日常を綴って行きます。

第123話.ミシマサイコ~プレイバック2020・その3~

その後はひたすら、雑草との戦い。

雑草を抑える「マルチ」という黒いビニールシートは売られていますが、お金も手間も掛かる。
加えて、その破片が収穫物に混入してはいけないと事前に言われていたので、使用は見送りました。

一日で一気に終わらすのは無理なので、日を分けて地道に取り組みました。
が、一周するとスタート地点の雑草が再び生え始めるという、典型的な「いたちごっこ」です。

そんなこんなで5月の半ばに。

しかし、幾ら待っても芽は出て来ませんでした。
発芽率の悪い作物とは聞いていましたが、流石にこれは悪過ぎです(~_~;)

辛うじて、畝の端っこの方にチョコっとだけ芽が出ているのを発見したものの、それで打ち止め。

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市役所の方の見解は、雑草に負けてサイコが死んでしまったのでは?との事。
結果、種の蒔き直しが決まりました(*_*)

その後も引き続き、除草作業に努めました。

暫くすると、蒔き直した種の発芽が多少は確認出来ました。
しかし、やはり時期外れだった為か、遅れを取り戻す様な成長は望めませんでした。

僅かに生き残ったサイコは点在していたので、一ヶ所に集めた方が世話しやすいとの助言に従い、畑の中央に植え替えました。

5アールの畑で始めたものが、10m程の長さの畝でたった3本分に納まってしまいました(苦笑)

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丁度この頃だったでしょうか。
何年か前からサイコの栽培に取り組んでいる農家さんが島に様子を見に来て下さって、上手く発芽しなかった原因について考えてくれました。

結論から言うと、畝に散布した除草剤が原因ではないか?というのが、その方の見解でした。

本来は噴霧器を使って、表面に薄く撒くのが正しいやり方。
ただ、僕の持っている噴霧器は、手動式のポンプでシュコシュコ圧力を掛けるのがしんどくて、且つ時間が掛かります。

そんな時、じょうろで撒いた方が早いんじゃないの?というアドバイスを受け、なるほど確かにと思い実行しました。

しかし、それによって表面だけでなく、地中まで除草剤が浸透してしまったのではないかと。
じょうろを使った分、必然的に量も多くなったと思います。

つまりは除草剤自体ではなく、その散布方法に問題が有ったと結論付けました。

それが本当なら、ほぼスタートと同時に終了を迎えていた訳です。
そうとも知らずにセッセと草むしりをしていた自分が、滑稽に思えてなりません( ´~`)

…と、何を言っても全てが後の祭り。
次回のチャレンジに向けて、やれる事をやるのみと開き直りました。

サイコの花が咲くと、その下に膨らみが出来ます。
その中には種が入っており、それもまた買い取り対象となるのは最初に説明した通りです。

花が咲いても膨らみが出来ずに、種を取れない株も少なからず在ります。

遠目から見て、全体的に赤茶色や紫色になった頃が種の熟した証拠で、収穫のタイミングです。

ただし、この時に収穫するのは種だけ。
地面から上の部分を刈り取って、根っこの方はもう暫く残しておき、収穫の時を待つのでした。