昨年末、僕の飼いヤギ・菜々緒を手放す事に決めました。
理由は、僕が畑から撤退する為です。
出荷の面だけを考えても、志々島で農業をする事の難しさはよく分かっていました。
そして実際にここまでやって来ましたが、満足の行く収入を得るには機械を駆使し、大規模でやらなければ難しいと実感しました。
そもそもヤギを飼ったのは、畑の除草に役立つと思ったからです。
畑を止める以上、ヤギだけ残すという選択肢は有りませんでした。
思えば、菜々緒を飼い始めて2年近くが経ちました。
その内の8ヵ月は、2度の出産➡育児で使い物にならず、餌を食って糞をするだけの存在でした(苦笑)
それが動物というものですが、菜々緒が「仕事」に励んでくれる事を期待していた僕は、もどかしい時間を過ごしました。
とは言え、モリモリ食べる姿に癒やされたり、懐いて時々すり寄って来たりもしたので、単なる「道具」として見ていた訳ではありません。
手放すと決めてからも、里子に出す約束の日まではと(当然ながら)世話を続けました。
そして今年1月、引き渡しの日を迎えました。
…が、強風でヤギを運ぶ船が出せず、1か月延期となりました(*_*)
菜々緒の世話をする為だけに着替えて家を出る日も少なくなく、この「延長戦」は正直長く感じました(-ω-;)
ただただ、飼い主の責任を全うしようという気持ちだけが原動力でした(苦笑)
そうこうしている内に、先週ようやく仕切り直しの日を迎えました。
再び天候が危ぶまれましたが、蓋を開けてみれば風もさほど無かったので、引き渡しを決行しました。
今回は、菜々緒とその息子の2頭を同時に連れて行きます。
何かを察知したのか、菜々緒はなかなか小屋から出ようとしませんでした。
僕と別れたくないから…という理由でない事は確かです(笑)
母親よりデカい息子の方を運搬用のケージに入れ、菜々緒は「剥き出し」の状態で漁船に乗せました。
自ら海に飛び込む様な真似はしないと思いつつも、用心の為に僕が手綱を持って付き添いました。
餌を与えれば夢中で食べている内に到着するだろうと予想していましたが、揺れる足場に不安を覚えたのか、殆ど食べようとはしませんでした。
で、何だかんだで対岸の港に到着。
当初、何処かの牧場に引き取って貰うと聞いていましたが、会ってみたら高知の山奥に住む個人の方でした。
ともあれ、必要とされる方の所に貰って頂くのが一番です(o´∀`)b
菜々緒、達者で暮らせよ!