せとうち志々島移住日記

東京生まれ・東京育ちの元プログラマー。父母ヶ浜で有名な香川県三豊市に属する離島・志々島(ししじま)に移住した新米島人です。 その日常を綴って行きます。

第96話.逆襲の香川本鷹~奇策編・その3~

企画倒れか否か?

1ヶ月で完成というレシピに従えば失敗かもしれませんが、諦める前にもう暫く寝かせてみようと、ささやかな抵抗を試みました。

幸い日持ちがする物なので、急いで売る必要は有りません。

畑仕事が忙しかった事も手伝って、そのまズルズルと3ヶ月が経過。

いい加減に結論を出す時が来ました。
再度のテイスティングです。

1ヶ月物と比べたら、泡盛の色も大分変わっていました。
さて、肝心のお味の方は…?

辛いは辛い。でも充分ではない。
それが僕の正直な感想でした。

うーん、どうしたものか…( ´~`)

もちろん、自分が納得出来ない物を売りに出す訳には行きません。
ただ、いつまでも在庫の山に自宅を占拠されたままにはしたくないという気持ちも有りました(苦笑)

ならばいっそ、志々島に来た人達に無料で配ってしまうのはどうだろう?

残念な事ですが、唐辛子が無駄になるよりは良いと思い、そう決断を下しました。

こうして、コーレーグースを置いて貰う相談をする為に島の休憩処「くすくす」へ出向き、僕の意向を伝えました。

が、その場に居合わせた島のご婦人方に味見をして貰った所、予想外の反応が返って来ました。

「普通に辛いよ」
「悪くないじゃない、売ればいいのに」

そんな風に言われると、自分の記憶を美化し過ぎていたのか?と思い始めました。

初めて沖縄そばを食べた時、加減が分からず沢山コーレーグースを入れて、酷く辛い思いをしました。

その記憶が鮮明に残っていたせいで、実際よりも上のレベルを目指していたのかもしれません(^_^;)

最終的には、サンプルを置いて試食(試し舐め)して貰い、納得して買ってくれるならそれで良いかなと考え直し、晴れて売り出す事となりました。


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お値段はこちら!
大ビン…380円(税込)/内容量110g
小ビン…280円(税込)/内容量55g

いずれも、1本売れたら100円の利益が上がるという価格設定です。
水道光熱費は計算出来ないので実際の利益はそれ以下ですが…多くを望んではいけません。

ECサイトで売る事も可能でしたが、送料が本体価格の2~3倍掛かるので見送りました。
「そんなもん誰が買うんだ!?」と(苦笑)

よって、志々島の休憩処「くすくす」のみでの販売としました。
お陰様で、置いて直ぐに4つ売れました(^_^)v

が、しかし…!

程無くして新型コロナウィルスによる非常事態宣言の発令。
そして、志々島への渡航自粛要請も出されました。

これ自体は、僕にとっても島にとっても有難い措置ですが、それに伴い「くすくす」も現在は休業しています。

結果として、コーレーグースは売場を失ってしまいました(*_*)

志々島だけで年内に売り切るのはもはや不可能なので、近隣で商品を置かせて貰えるお店が無いか探してみようかな~とは思っています。

ともあれ実験的に作った商品なので、売れ残ったらその時はその時と割り切っています。

今回の労力を考えると、二度と作らない可能性が高いです。

幻の唐辛子で作ったコーレーグースもまた、幻の商品として語り継がれる事でしょう(笑)