せとうち志々島移住日記

東京生まれ・東京育ちの元プログラマー。父母ヶ浜で有名な香川県三豊市に属する離島・志々島(ししじま)に移住した新米島人です。 その日常を綴って行きます。

第46話.幼稚園遠足とサユリちゃん

先週、志々島の対岸に在る詫間幼稚園から、園児達が毎年恒例の遠足にやって来ました。

昨年は天候不良で延期の繰り返しでしたが、今回は予定通りの開催です(^_^)v

僕のお役目は二つ。

一つは、大楠の前で紙芝居を読む事。
島には大楠にまつわる昔話が有り、それを紙芝居にして園児達に聞かせるのがお決まりになっています。

ストーリーを一言で表すならば、「大楠を大事にしないと祟りが起こるぞ!」です(笑)

それを今回、ベテラン島民に代わって僕が読む事になりました。
f:id:goumonkobura:20190123162956j:plain
ただ、元の話そのままだと教訓めいた物が無いので、その辺りの事を本番前に付け足して工夫したつもりです。

そしてもう一つのお役目は、園児達の引率。

幼稚園の先生や一部の父兄さんも一緒でしたが、40人を4班に分けて大楠や楠の倉展望台を目指すので、島民も引率のお手伝いをするのでした。

ちなみに島民も、園児達と同じ名札とスタンプラリー証を付けさせられました(苦笑)
f:id:goumonkobura:20190124084522j:plain

僕の担当は黄色班。
先生を先頭にほぼ一列で歩く訳ですが、大楠までの道程は石段になっているものの段差が大きい所も有り、園児の足ではかなり時間が掛かるのでは?と思っていました。
f:id:goumonkobura:20190123165627j:plain
が、予想に反して園児の歩くペースは早く、年配の方では付いていくのがやっとな位でした(笑)

そんな中、一人だけ大きく遅れを取る女の子が居ました。

その子の名前はサユリちゃん。

運動が少し苦手なのかな?と思いましたが、とにかく班からはぐれてはいけないので、僕はサユリちゃんと一緒に最後尾を歩きました。

しっかり足を上げて登らないと体重が後ろに掛かってしまうので、「よいしょ、よいしょ!」と彼女を鼓舞しながら坂を登り切りました。

続いて急な下り坂。
今度はカニ歩きで歩く様に促しました。
が、大楠まであと一歩の所でよろけて、石段の脇の草むらにサユリちゃんは落ちてしまいました(*_*)

ケガする程の落差は無いものの、草の丈が高いのでサユリちゃんは直ぐに立ち上がる事が出来ず。

僕が助け起こして、何とか無事大楠に到着しました。

前述の通り、そこで紙芝居を読んだり集合写真を撮ったりした後、しばしの自由時間。

大楠と関係無く、サユリちゃんは石の上で片足バランスで遊び出したので、何秒立ってられるか競争したりして過ごしました。

ここまで見て来て分かったのは、サユリちゃんがマイペース且つ好奇心旺盛である事。

先生が集合を呼び掛けても直ぐには応じず、自分の関心事に無我夢中といった具合です(^^;)

「この様子だと目を離した隙に何処へ行くかも分からんな…」と考え、そこから彼女をマンマークする事に決めました(笑)

楠の倉展望台へ向かう道でも、やっぱり殿(しんがり)はサユリちゃん。

そうこうしている内に僕になついたのか、自然とサユリちゃんは僕の手を握る様になり、楠の倉展望台から帰りの道中は、ずっと手を繋ぎっ放しでした。

さて、遠足最後のチェックポイントはヤギとの触れ合い。
折しも二日前に、男女のヤギが生まれたばかりでした。

ずっと一緒だったサユリちゃんでしたが、ヤギの待つポイントに近づくと、僕を残してヤギまっしぐら。
最後の最後まで餌やりを続けていました。
f:id:goumonkobura:20190123165532j:plain

それまでも自分の関心事にトコトン素直だった彼女らしいと言えば彼女らしいですが、その姿に一抹の寂しさを覚えました。

こ、これが…父性ってヤツか!?

サユリちゃんと一日過ごした事で、有るはずが無いと思っていた僕の父性が呼び起こされたのかしれません(笑)

そんなこんなで遠足は終了。
園児達は、嵐の様にやって来て嵐の様に去って行きました。

ご近所とは言え、毎年志々島を遠足の場所に選んで貰い、本当に有難い限りです。

来年もまた、カワイイ園児とカワイイ先生が来てくれる事を期待します(笑)

第45話.いざ入湯!~後編~

さて、地道に風呂釜のサビ取りをした結果、何とか自分の納得行くレベルにする事が出来ました。

こちらがbefore・after。
f:id:goumonkobura:20190109165833j:plain
f:id:goumonkobura:20190109170103j:plain
写真だとキレイに映り過ぎてますが、実際は赤茶っぽい所も残っています(^^;)

これにてようやく準備完了。
入湯すべく、いよいよ風呂を沸かしに掛かります。

今度は風呂釜の半分程度しか水を入れないので、だいぶ短い時間で済むはずです!

…がしかし、それでもやっぱり冬の水温。
簡単にお湯にならないのは一緒です( ´~`)

また、折しも持病の腰痛が悪化していました。
だからこそ湯に浸かって温まろうと思った訳ですが…下の写真が風呂場の外観です。
f:id:goumonkobura:20190109170222j:plain
焼却炉の扉が有るのが、何となく分かるでしょうか?
低い位置に付いているので、燃やす物を放り込んだり火を扇いだりするのに、しゃがんで体を折り曲げなければなりません。

日が暮れて寒くなるわ、無理な体勢で腰も痛くなるわで、限界を感じました(*_*)

そこで、まだまだお湯がぬるいのは承知の上で、風呂に入ってみる事にしました!

…うん、ぬるい(-_-)

時々手を入れて温度を確かめながら風呂を沸かしていたので、分かり切った事です。
せいぜい38度くらいでしょう。

「釜に直接体が触れたら火傷するんじゃないか!?」という不安が、これまで五右衛門風呂を敬遠していた理由の一つでした。

今は逆に、冷水を火傷する程の熱湯に出来る精神力が僕に有るならば、やりたい位です(苦笑)

長時間浸かっていたら水風呂になってしまうので、早々に切り上げてシャワーで体を温め直しました(^^;)

そんなこんなで、初の五右衛門風呂体験は幕を下ろしました。

感想を一言で述べますと…『時間が惜しい』です。

そもそも東京に住んでいた時ですら、湯船に浸かるのは年に何回か。

蛇口を捻れば直ぐにお湯が出る環境でもそんなでしたから、五右衛門風呂となれば尚更です。

食事の支度も控えている時間帯に、正直そこまで時間を割けません。

風呂を沸かす労力を考えても、割に合わないな~と(苦笑)

これを日々の暮らしで、当たり前の様にやっている人達は凄いと思います。

五右衛門風呂に入って芯から温まりました。
めでたし、めでたし♪

…というハッピーエンドを期待された方には申し訳ありませんが、これがリアルガチ。

住む場所が変わっても、考え方まではそう簡単に変われないものです。

心と時間に余裕が無いと、ノンビリお風呂には入れないですね( ´~`)

雨が降って退屈で退屈で仕方無い時でも有れば、またトライするかもしれません。

それまで五右衛門風呂は封印します(笑)

第44話.いざ入湯!~前編~

明けましておめでとうございます。
昨年ラストは少々「脱線」しましたが、軌道修正して再び志々島からお届けします。

さて、ずっと先送りにしていた五右衛門風呂。
諸々の行事が一段落したので、重い腰を上げて向き合ってみる事にしました。

これが風呂場の内観です。
f:id:goumonkobura:20190104143119j:plain
f:id:goumonkobura:20190104143553j:plain
傷みは見られますが、湯に浸かるだけと割り切ってしまえば、最低限のメンテナンスで済むかな?と算段しました。

そんな訳で、先ずは全体の掃除し、窓だった部分には網戸の網を取り付けました。

ただし、あちこち隙間だらけなので虫避けではありません。
そもそも、蚊の多い夏場に熱~い風呂には入らないだろうと思います。

大きなゴミが風で飛び込んで来ない様、ブロックするのが目的です。

それはともかく、問題は風呂釜のサビ。

ワイヤーブラシ等で地道に擦り取る方法も有りますが、とある知人から「海藻を煮ると鉄サビが取れる」という話を聞いていたので、それを試してみる事にしました。

煮るとなったら沸騰させなきゃと思い、ここから長い戦いが始まりました。

普通に湯に浸かるのなら、体重で水位が上がるのを見越して、風呂釜の半分程度しか水を入れませんが、全体のサビ取りなので釜いっぱいに水を入れました。

そもそも薪を使って火を起こした事が無いので、ちょっとやそっとじゃ薪に引火しません。

上手いやり方が有るんでしょうが分からないので、火を絶やさぬ為に山ほどの古新聞を燃やしました。

それに加えて、季節は冬。
氷の様に冷たい大量の真水をお湯にするのは、容易ではありません。

結局、朝から昼までひたすら火を起こし続けました(~_~;)

それでも沸騰には至りませんでしたが、海藻を煮るのに十分な温度には出来ました。

用事があったので、そのまま1~2日間放置した後、お釜のサビの状態を確認すると…大きな変化は無し( ´~`)

それもそのはず、海藻を煮る作業を繰り返し行う必要が有ると聞いていたので、直ぐに効果が出る訳ではありません。

が、同じ作業を繰り返す気力を既に失っていました(苦笑)

スマートな手段を諦めるとなれば、残るは最後の手段。

ただひたすら、ワイヤーブラシと金たわしでサビを落としに掛かりました。


つづく

第43話.帰省・その3

秘境駅奥大井湖上駅を後にして、再び千頭(せんず)駅へ戻りました。

旅の締め括りは蒸気機関車、いわゆるSLです。
f:id:goumonkobura:20181216163252j:plain
f:id:goumonkobura:20181216163415j:plain
正直、「縁起物なので乗っとこか」的なスタンスでした。
が、実際にその重厚なボディを目の当たりにすると、ある種の感動を覚えました。

銀河鉄道999」を観て育ったので、少し憧れの様なものを持っていたのかもしれません。

今回乗ったのは昭和5年に作られたSLで、大井川鐵道が所有する中でも一番古い物だとか。

それを走らせる為に、きっと大変なご苦労をされていると思います。

出発前には、気軽に機関室を見せてくれたりもしました。
何処をどう扱うのか、一見しただけではよく分かりませんが…メカ感が凄い(笑)
f:id:goumonkobura:20181216164254j:plain

さて、いよいよ乗車です。
客室はこんな感じ。
f:id:goumonkobura:20181216164617j:plain
メーテルや鉄郎が座っていてもおかしくない雰囲気です。

古いだけに隙間だらけで寒いんだろうな~と思っていましたが、それは大間違い。

動力でもある蒸気を活用して、車内はポッカポカに温められていました(^_^)

乗り心地は、普通のローカル線と遜色無いですね。

各座席に備え付けられた灰皿が、時代を感じさせます。
外だけでなく、車内も煙モクモク(笑)
f:id:goumonkobura:20181216182603j:plain

「CO2削減!!」というのが世界的な流れですが、SLにだけは目をつぶって欲しいです。

東京での目的はもちろん、かねてからの念願も果たし、一石二鳥な「帰省」でした。

第42話.帰省・その2

明けて月曜日も、動き出しは朝7時でした。

静岡駅から、JRと大井川鐵道(以降、大鉄)の大井川本線とを乗り継いで、先ず千頭(せんず)駅に向かいます。

ここで、大鉄の井川線南アルプスあぷとラインに乗り換え。

元々は、大井川水系のダム建設のために作られた路線の為、線路幅と同じ車幅しかない小さな小さなトロッコ列車です。
f:id:goumonkobura:20181212082635j:plain

線路に落石を見つけては電車を停め、運転士自らが拾いに行くなんて事が、道中2回有りました(笑)

メガネを掛けてマスクしていたので顔はよく分かりませんでしたが、運転士さんの中には若いい女の子も居ましたね。

幾つかの駅を経て、アプトいちしろ駅に到着。
ここで、日本唯一のアプト式電車と連結です。
f:id:goumonkobura:20181212082757j:plain
アプト式とは、車体に描かれたマークの通り、歯車みたいな車輪とギザギザの線路との噛み合わせで、ガリガリと急な坂を登る為の仕組みと言えば良いでしょうか。

ここから長島ダムまでの区間が、90パーミルという鉄道では日本一の急勾配(1000mの間に90m登る)
だそうで、アプト式電車で後ろから押して進む訳です。

色々と勉強になりますね~。

長島ダムで途中下車。
ちなみに、間近でダムを見るのはこれが初めて。
f:id:goumonkobura:20181212083000j:plain

続いてが、今回の旅の目的地・奥大井湖上駅です。

井川線の一部が長島ダムの建設によってダム湖に沈むことから、1990年(平成2年)に移設された際に出来た比較的新しい駅です。
f:id:goumonkobura:20181212083105j:plain
f:id:goumonkobura:20181212083154j:plain
前後を挟む2本の巨大な鉄橋は「レインボーブリッジ」と言い、お台場のヤツよりも先に命名されたんですって。
訴えてやれ!(笑)

湖が粘土の様な色をしていたので理由を聞くと、今年の台風によって土砂崩れ等が起きた影響だとか。

本来のエメラルドグリーンの湖を拝めなかったのは残念ですが、対岸の高台から見下ろした景色は、秘境感たっぷりでした( ´∀` )b

一口に鉄道オタクと言っても、撮り鉄とか乗り鉄とか、色々種類が有るそうですね。

日本一海に近い駅と言われた愛媛県の下灘にも行ったし、僕はさしずめ絶景鉄?秘境鉄?といった所でしょうか。

大井川や茶畑と、大鉄の車窓に映る景色は日本の原風景そのものでした。

それは日本人の心の故郷であり、もはや里帰りと言っても過言ではありません!ヽ( `皿´ )ノ

え、過言ですか?
そうですよね、分かりました、ゴメンなさい…。

次回へ続く

第41話.帰省・その1

先週の木曜日。約8ヶ月振りに東京へ帰省しました。
12月が母親の誕生日月なので、とりあえず顔を見せておこうという目的です。

さて、個人的な予定も一段落し、日曜・月曜と特にやる事が無かったので、母親と日帰り旅行にでも行けないものかと考えました。

が、急なバイトが入ったとかで、母親にフラレる始末(~_~;)

この2日間を1人でどう過ごすか?

あれこれ考えた挙げ句、前々から気になっていた大井川鐵道(以降、大鉄)の絶景駅・奥大井湖上駅に行ってみたい。
ついでにSLにも乗っちゃおう!という気持ちがムクムクと沸き上がって来ました。

調べた結果、大鉄のホームページに有るモデルコースに従うのが一番良いと分かりました。

が、その為には前日から現地入りするしかなかったので、ここに1泊2日の静岡旅行が決定したのであります!

「どこが帰省なんだ!?」と言う方が居るかもしれません。
それは僕も同感です(笑)

こんな事をするとは夢にも思いませんでしたが、例によって思い付いたら実行しないと気が済まないのが僕の性(さが)。
どうか大目に見て下さいm(_ _)m

迎えた日曜日。
メインの鉄道旅に備えるだけなら夜に現地入りすれば事足りるものの、実家でゴロゴロしてても時間の無駄だと思い、早朝バスで静岡入りを果たしました。

お目当ては、三保の松原です。
まあ、せっかくなので(笑)
f:id:goumonkobura:20181211163531j:plain

が、しかし。
天気は良かったものの、雲が多すぎて富士山は隠れっぱなし。

3DSをやりながら3時間近く「出待ち」しましたが、最後までその姿を拝め~ずでした( ´~`)

ただ、駿河湾の海色はとても綺麗で、沖縄本島に引けを取らない程(この写真はイマイチですが)。
それを知っただけでも収穫です( ´∀` )b
f:id:goumonkobura:20181211163627j:plain

ともあれ、今回の目的はあくまでも大鉄の旅。
富士山は二の次・三の次です。

でも、考えてみたらアレですね。
富士山は日本人の心の故郷(ふるさと)とも言えますし、その意味ではこれも立派な里帰りではないでしょうか!ヽ( `皿´ )ノ

え、違いますか?
そうですよね、分かりました、ゴメンなさい…。

次回へ続く

第40話.MYドレッシングルーム

我が家をパラパラと紹介して来ましたが、まだ話していない所が残っていました。

それがこちら、ドレッシングルームです。 
ジャジャーーン!!
f:id:goumonkobura:20181204211031j:plain

どうです、汚ならしいでしょう?(笑)

元々は2つ有る「離れ」の内の1つでしたが、倉庫にするつもりでリフォーム時は床板の張り替えだけしました。

部屋の半分は、空の段ボール箱で埋め尽くされています。
いつか使う事が有るんじゃないかとキープしてますが、意外と使わないものですね(  ̄▽ ̄)

さて、僕は普段から、部屋着と作業着をキッチリ使い分けています。
汚れた作業着を居間に持ち込みたくないので、ここで脱ぎ着する様にしています。

これ自体は良い方法だと思っていますが、1つだけ懸念が。

それは、入り口の引き戸の立て付けが悪く、常に戸を開けっ放しにしている為、ゴキブリその他の虫も出入り自由という点です。
(そもそも隙間だらけの古民家なので、戸を閉めた所で大差無いですけど…)

なので、脱ぎ捨てた服や帽子の中に虫が入り込んでいないか心配で、どれもよく振ってから着る様にしています(^^;)

ともあれ、それ以外は特に問題無いですね。

あ、でも、万が一家族が出来た時は、こちらも居住スペースとして改修しないといけないな~、と思っています。

…というのは嘘です、ただの妄想です(笑)