せとうち志々島移住日記

東京生まれ・東京育ちの元プログラマー。父母ヶ浜で有名な香川県三豊市に属する離島・志々島(ししじま)に移住した新米島人です。 その日常を綴って行きます。

第160話.ミシマサイコ~種選別編~

脱穀を終えた種は選別します。
「プレイバック2020」の回でもザッと説明しましたが、改めてその手順について話したいと思います。

先ずは「ふるい」や「ざる」を使って、大きなゴミを取り除きます。

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とは言え、種だけが通過する手頃な編み目の物というのはなかなか無く、アレを使ってみようか?コレを使ってみようか?と試行錯誤しました。

が、種より大きくても細長い葉くず等は、縦になって編み目を巧みにすり抜けて行ってしまいます( ´~`)

続いては、唐箕(とうみ)による風選別です。f:id:goumonkobura:20220206150445j:image
本来は米の選別に使われていた器具だと思いますが、ウチの隣の空き家の屋根裏部屋に眠っている所を発見し、これ幸いと拝借しました(  ̄▽ ̄)

使い方は先ず、上部の逆三角の所から選別したい物を投入します。
それと同時に、右側に有るハンドルで風車を回して、風を起こします。

その風で、軽い物(十中八九、ゴミ)は本体左端から外に吹き飛ばされます。

もみ殻や、軽いけど風で飛ばない程度の重みが有る物は、下部に付いている2つのスロープの内、左側から出て来ます。

そして、(とても小さいですが)ゴミと比べたら重たい種は、飛ばされずに右側のスロープからコロコロと転がって出て来ます。

よく考えたもんだなぁと、先人の知恵には感心しました。

唐箕を使っている間はハンドルを回し続けなければならないのが、欠点と言えば欠点でしょうか(^^;

しかしまあ、足漕ぎ式の脱穀機に続いて、令和の時代にこんなレトロな農機具を使おうとは夢にも思いませんでした(笑)

次に待っているのは水選別です。
なお、作業に一生懸命でこの工程の写真は有りません(苦笑)

準備としては、水槽などにタップリと水を張るだけです。
僕の場合は、手元に有ったプラスチックの収納ケースを使いました。

その中に種を投入して、暫く放置します。
そして、水の底に沈んだ重い物を種と認定します。

一方、水面に浮かんだ軽い物はゴミ、もしくは少し軽い種と判断して、「再審査」に掛けます。

「再審査」とは、同様の水選別をもう一度行う事を意味します。
ここで沈めば、種として「復活当選」を果たす訳です。

理屈は単純ですが、水に漂うゴミを綺麗に取り切るのは難しく、選別した後もかなりの量のゴミが混ざった状態でした( ´~`)

しかし、事態は一刻を争う為、直ぐに種の乾燥作業に入りました。

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充分に水気が抜けた状態でなければ納品出来ないので、最低でも1週間~10日の乾燥期間が必要です。

前回、ギリギリのタイミングだと言ったのは、これが理由です。

納品日まで粘りに粘って乾燥させた上で、もう一度ふるいに掛けたり唐箕に掛けたりと、出来得る限りの事してようやく終了。

何とか納期に間に合わす事が出来ました(^^;

…と、思ったのも束の間。

後日、種の水分含有量が規定値を上回っていたとの知らせが!!(゜ロ゜ノ)ノ

再乾燥の手数料として、キロ当たり300円差し引かれる事になりました(~_~;)

そして、再乾燥後の種は軽くなり、最終的な重量は17.3kgに。
必然的に、トータルの買い取り価格も目減りしました( ´~`)

でも、「駆け込み納品」せざるを得ない状況になったのは自分の責任なので、これも仕方ありません…(^^;

唐箕を使った点を除けば、昨年と同じ選別作業を行なった訳ですが、前回の収穫量は僅か200g。

今回は17kgだった為、全く次元が違いました(*_*)

結果はどうあれ、一つの山は越えました。
しかし、本当の勝負(地獄?)はこれからです(苦笑)

その話はまたの機会に…。