サイコの土や泥を洗い落とした後に待っているのは、「根もみ」と言う作業工程です。
乾燥で硬くなる前に、絡み合ったり横に広がった根を真っ直ぐに伸ばしたり、毛根をしごいて落したりする事から、「根もみ」と呼ばれているんじゃないかと思われます。
加えて、炭疽病(たんそびょう)などで黒くなった病気部位の切除もしなければなりません。
実を言うと、洗浄と根もみは並行して行なっていました。
日中は洗浄。
夜は夕食後、寝るまでの時間を利用して根もみ作業。
種で失敗した事を教訓に、最低でも1ヵ月の乾燥期間は欲しいなというのが一番の理由ですが、更には次年度の畑作りも控えていたので、無理をしてでも早く終わらす必要が有りました。
その為に、下手なブラック企業よりもブラックな働き方に手を染めました(涙)
洗浄ほど時間は掛からないものの、それでも一本一本相手してやる事に変わりは無く、「小さい根っこなんて捨ててしまおうかな…」と考えたのは、一度や二度ではありません(^^;
切除作業を進めていると、黒くなった病気部位の多さが目に付きました。
この写真で言えば、左の根っこの上部の黒ずみが該当箇所です。
ここも駄目、そこも駄目、ぜんぶ駄目。
それが一本の根のごく一部分だとしても、「チリ積理論」で増えて行き、乾燥前の状態で3~4kgはゴミになったんじゃないかと思います(~_~;)
ただ、これら全てが炭疽病かと言ったら答えは否で、根もみまでの保管方法に問題が有ったと考えています。
根の乾燥が進んでしまうと硬くなって割れ易くなり、根もみ作業が難しくなります。
乾燥を防ぐ為、ポリ袋に入れて保管するという手段が有るのですが、それにも限界が有るだろうと、水をぶっかけたりしていました。
悪かったのはその後で、充分な水切りをせず袋に入れっぱなしにして、泥水に浸かった状態の根っこも有ったんじゃないかと。
それらが、腐ったりカビたりという劣化に繋がったと推察します。
でも、やってしまった事は仕方無い。
かくなる上は、残ったヤツらを大切にするのみです。
おおよそ8日間掛けて、「3巡目」を終えました。
頑張った甲斐も有り、ほぼ1ヶ月の乾燥期間を確保する事が出来ました。
乾燥スペースとして、隣りの空き家を使わせて貰いました。
老朽化で空いた風穴によって自然と外気が入るので、乾燥作業には打って付けです(笑)
そして1ヶ月後の3/14、満を持して納品を行ないました。
30kg用の米袋で3袋分ですが、水分の抜けた根っこの総重量は、6~7kgにしかなりませんでした( ´~`)
納品と言いつつ、実際は市役所の職員さんが高知県の契約企業まで、皆から預かったサイコを持って行ってくれます。
これでやっと肩の荷が下りた…と思いきや、直後に一本の電話が。
またしても、またしても、乾燥が不十分だったとの指摘でした(*_*)
出来るだけの事はしてみるとも言われましたが、「ここまでやって駄目ならどうすりゃいいんだ!?」と、落胆を越えてもはや諦めの境地に達してしまいました。
既に今年の畑作りは始まっており、いつまでも引きずっていられないので、開き直って作業に集中しました。
それが昨日になって、職員さんらが現地で追乾燥をした結果、お咎め無しになったと知りました。
今度こそ本当の意味で、一連の納品作業は終了です。
サイコにまつわる全ての作業はもちろん、このブログを書き上げるのにも大苦戦しました。
とことん、困ったヤツです(苦笑)